for Beginners

ダンスを始めたばかりでは、音楽に合わせて体を動かすことが楽しくて、手足で振付を踊ることに一生懸命になります。ただ、少し慣れてきたら、首や胸、腰を個別に使うための筋肉やストリートらしいステップのための脚の筋肉、かっこいい腕使いのための筋肉を意識して、着けるようにすると、面白さがどんどん深くなります。

 

振付も、かっこいいダンサーさんの踊りは、単に手足を動かしている体操的な動きでないことが、だんだん見えてきます。どこが違うのか。


とにかく先生を見て必死に自分の身体の中で模索して真似ることが大切なのですが、本質的な答えを言ってしまうと、「お腹でいかに踊っているか」です。上半身の動きはみぞおち、下半身の動きはおへその少し下、たんでんというあたりに、動きの指令の出発点があり、そこでいかに一筆描きをするように指令が送れるかで、上手さが変わってきます。


お腹で踊れないと、どうしても背中や肩で動いてしまい、なんだかおかしな動きになってしまいます。また、腕や脚については、本来使うべき筋肉がちゃんと着いていてそれが使えているか、が大切になってきます。


筋肉を意識しないで、手先や足先の末端で、無理やり踊っていると、肩や肘、手首、腰や股関節、膝などの関節に大きな負担がかかり、傷める原因となります。

 

では、踊るのに必要な筋肉はどうやって着ければよいか。ポイントは、「筋肉を意識しながら、ゆっくり正しく(きれいに)動かすを繰り返し、筋肉が感じられるようになってから、速い動きに換えていく」です。グループレッスンでは、どうしても速い動きからになってしまいますので、レッスン中には無理をせず、自分でゆっくり練習することをおススメします。

 


Lesson Flow

Jazzよりのレッスンや、筋肉をヒットする練習が多いPOP、アクロバット的な要素が多いBreakなど、ジャンルによって、特徴的な基礎の練習が入ってきますので、少し流れが違ってきますが、HIPHOP系のレッスンの一般的なフローを説明しておきます。

Stretch

最初はなんとなく真似をしながらでよいので、どこを伸ばしてるのか、を意識します。人によって関節の付き方が違ったり、筋肉の固さが違ったりするので、同じ形でも、本来伸ばすべきところが伸びてない場合もあります。

怪我防止にもなりますし、駆動範囲を広げることにもつながりますので、自分なりのストレッチを見つけるのも大切です。

 

Rhythm Training

アップ&ダウン、シンプルステップ。アイソレを組み合わせる場合もあります。脚がメインのように思えますが、脚を付け根から動かすのではなく、お腹を意識して動かしていくと、自然と腰(Hip)を使って脚が動くようになり、Hiphopらしくなります。

Isolation

首、肩、胸、腰。前後左右から回転へ。首は引っ張らず押す感覚を大切に。肩は肩甲骨を動かす感覚で。胸は自転と公転の区別をつけて。腰は、骨盤だけを動かすレディースタイプと、腰に上半身を乗せて動かすボーイズタイプと、みぞおちから下で振る中性タイプがあるので、違いを意識して。最初はなかなか動きませんが、無理に大きく動かそうとせず、念じて筋肉に集中するうちに、だんだん動くようになります。

Routine , Choregraph

リズムに合わせた単純な動きの繰り返しをルーティーン、音楽に合わせた振付。ルーティーンは音楽が換わっても踊れます。音はめした振付は音楽が換わるとしっくりこない場合が多いです。

 

初めて聴く曲で、振付を覚えるのはたいへんです。まわりができてると、それだけでパニックになってしまったりもします。できるだけ、自分に集中して、できないこと、できることを認識できるよう、がんばります。振付は覚えて何度も練習すれば、できるようになります。

 

大切なのは、その場で踊れるか、ではなく、最終的にどこまでかっこよく思い通りに踊れるようになるかです。そのために必要なのは基礎の動きです。引っ掛かるときは、途中に苦手な動きがある場合が多いので、レッスン中はそこはスキップしておいて、後でじっくり練習することで、グループレッスンでの内容が大きく身を結びます。同じレッスン料で、最大限に収穫を得ましょう。